2019/5/29

『取り乱して、涙の一つも流せば何かが変わったのかしら。』

『本当は止めてほしかったのに。
 愛していると一言言ってくれるだけで、私の痛みは癒されたのに。
 渇きがひどい。
 手を伸ばして。叫んだ。ずっと言えなかったこと。
 捨てないで、私を。愛して。仕方ないと諦めないで。
 取り乱して、涙の一つも流せば何かが変わったのかしら。
 はしたないからと、感情を殺して生きてきた。
 荒れ狂う感情の波。
 荒れ狂う海に放り出されて、一人では息をすることもできない―――。』

--妹に婚約者を譲れと言われました 「25 目覚め」

『ただ、そんなこともあったと切り捨てるには、私の傷はまだ生々しすぎた。』

『ただ、そんなこともあったと切り捨てるには、私の傷はまだ生々しすぎた。』

--妹に婚約者を譲れと言われました 「38 過去のこと」

『私はただ―――誰も味方のいない人生に疲れ切っていたのだ。』

『私はただ―――誰も味方のいない人生に疲れ切っていたのだ。』

--妹に婚約者を譲れと言われました 「38 過去のこと」

2019/5/9

【歌詞】泥中に咲く / ウォルピスカーター

泥中に咲く

詞:針原翼(はりーP)

曲:針原翼(はりーP)
歌:ウォルピスカーター
これからもウォルピス社の提供でお送りします。』収録


砕けた心が濾過できなくて

涙はそっと枯れてゆく
もう一粒も  流れなくて
可笑しいよねって  笑ってる

酷烈な人生 

あなたを遮る迷路の荊棘
濁世の闇  立ちはだかる
君は誰よりも憂う人
だから今  僕らは溺れかけてる寸前だろう
正しい呼吸に救われた
今はいつか死ぬために生きてるだけだ

雨が嫌いなわけを知ると

深いところで思い出すこと
そう 大粒のシャボン玉なら
きっとふわふわでしとしと

地面の色を見て歩く

水溜まりのない場所  選んでる
さては  不遇な道を逸れるため
自己防衛だってするんでしょう

僕は今  人間です

今日も明日も  その次の日も
認めるのは  そのくらいでいい
みんな別々の息を食べてる
そう  君も今  人間です
その姿が嫌いなだけで
憎めないよ  優しいから
君は誰の為にも願う人

ひとひらの花が散るために

水も土も光も  その種も
僕の目の前にあるものが
その意味も過去も未来も

ひとつと欠けると生まれないぜ

僕も君も  あの人も
なんでもないと言いながら
過去の荷物を君に背負わせる

運命が通せんぼする

勘違い  自業自得だよ
でも状況が良くないからね
逃げたいよね  生きたいよね

この身体を投げ出す

その瞬間があるとすれば
この世の闇  切り裂いてさ
ここに生まれた意味を探そうか
終わりの始まり
始まれば最後の人生だから
途方もない  旅の末に
今しかない「時」があるのだろう

雨に溺れることはないな

それでもなんだか息苦しいな
いつか死ぬために生きてるなんて
それならさ  それならば

もう壊れない  壊れない  

壊れない心の  鐘を鳴らそう
曇天だろう
泥まみれさ  どこもかしこも
今  この世の行方を
遮る迷路に  線を引こうぜ
その線がさ  重なる地図
君を照らすために咲く花さ