2020/6/21

【歌詞】比較症候群

比較症候群

詞:葵木ゴウ
曲:葵木ゴウ


幼い頃の僕ら 怖いもの知らずだった
大人になった今じゃ 怖いものばっか増えた
人の視線なんかは その最たる例だ
比べたがりの僕ら それで誰が得するんだ

他人のああだこうだは関係ないなって
拗らせた頭では理解も出来ねぇ

"自分"らしく生きたいだけなのにね
どうにも隣の芝生が青すぎて嫌だ
この病状は一生重症だ きっと
僕らは"自分"にすらなりきれんまんま
くたばっていくのだ

「みんな違ってみんないい」じゃ騙されねぇぞ
もっと明確な結果をくれよ
僕が僕を認められるような

十八頃の僕ら それなりに夢があった
大人になった今じゃ その夢もただの枷だ
毛ほどの自尊心は 可燃物として捨てた
黒い煙が染みた その目には悔し涙

終わりの見えない問答だってした
寝付けない朝四時は余計にひでぇ

「"自分らしさ"って一体全体どんなんだったっけ」
『端からそんなものありゃしねぇんだって、馬鹿』
この劣等感は一生もんだ きっと
対比して蔑んでやっと保てる"自我"を殺したい

誰かが言った
「自信は持たなきゃ」 「考えすぎだ」
あぁ、もう 黙ってて
宗教じみた激励なんて死ぬほど惨めだ

才能 努力 年齢 収入 再生数
結婚 子宝 容姿の美醜 フォロワー数
流行 ブランド 聴く音楽 経験人数
最終的に「死にてぇ」の比較症候群

"自分"らしく生きたいだけなのにね
どうにも隣の芝生が青すぎて嫌だ
この病状は一生重症だ きっと
とはいえ"自分"にすらなりきれんまんま
死にたくもねぇしな

「どうしようもない人間なりに生きていたい」と
そう思えればもうちょっとだけ僕は僕を愛せるかな

『さぁね』

こんな歌の中に答えはないぜ
だって"自分"を決定付ける それは君の役目だから

【歌詞】願い歌

願い歌

詞:カンザキイオリ
曲:カンザキイオリ


常識なんてわからない 人の痛みもわからない
そもそも自分の痛みも うまく言葉にできない
人間になりそびれた そう思う方が正しい
形のないことばかり 染みるように積もるばかり

すれ違う人全て
自分と同じことを考えている
そうだったらいいのにな
そうじゃないのはなんでかな?

僕らはさ 願ったりさ
叶わないのなら歌ったりする
そのくせにさ 馬鹿にしてさ
わかり合うフリしてガムを吐く
愛した人 許した人
その全ても時に零れ落ちる
心が荒んでいくのがわかる
でも今は僕ら叫ぶしかない

学校なんて嫌いだ 仕事なんて大嫌いだ
本当に求めるものは 一体どこにあるんだ
やりたいこともできない それはお前のせいだ
そうして嘆く合間に ゆるやかにシワを重ねた

歳をとるたび 思い出すんだ
裏切られたこと どうしようもなかったこと
楽しい思い出もあったんだよな
そう思えないのはなんでかな?

僕らはさ 願ってもさ
叶わないことばかり愚痴りあって
そのくせにさ 燻るばかり
口だけだなんて馬鹿にするなよ
夢を知らないだけなんだよな
今が一番好きなんだよな
泥だらけの肌で渇望する
姿を馬鹿にするな

願うって信じた分だけ 無様だって笑うよな
そんなのわかってるんだよ 願いたいから願うんだよ
例えば僕でいるために もしくは君を愛するために
あるいは人間らしさを噛みしめるために

僕らはさ 願ってもさ
叶わない日々に妥協もするよ
見下される 馬鹿にされる
それでも這いつくばっているのさ
僕らはさ この選択が
間違いじゃないと誓って言う
「この心だけは濁せやしない」
「だからこそ僕らは叫ぶんだ」

僕らはさ