『──自分の気持ちを自覚して、十日ほど経っただろうか。
あれほど混乱して、恐怖して、消し去りたい消えてしまいたいと思ったのに、
ときが経てば僅かながらでも冷静になるものだ。
マリンに泣き付いて吐露した思いに嘘は無いけれど、
だからといってどうにも出来ないなら認めるしかない。
今ではもう、根を張り花咲いている場所が分かっているなら、
後はそれを誰にも見られない様に気を付ければいいとまで思っている。
水もやらず、日の元にも出さず、ただ枯れるまで待てばいい。
自分ではどうにも出来ないのなら、時間に解決して貰うしか無いだのから。』
-- 今度は絶対に邪魔しませんっ!「94.会いたい理由」