2019/4/23

『誰かに傷つけられることもなく、そして、誰も傷つけることのない世界。』

『時計がカチカチを時を刻む音と、己の呼吸音だけが響いている。
 その音だけに耳を澄ましていれば、
 この世界に私一人だけが存在しているような気分になった。

 それは、私以外に誰も存在しない世界だ。
 もしかしたら、その方がずっと良かったのかもしれない。
 誰かに傷つけられることもなく、そして、誰も傷つけることのない世界。』

--婚約者は、私の妹に恋をする 「これが、本当の最後なら。:12」