『負けるな、何て無茶なのだ。だってこれは勝負ではなく、一方的な蹂躙なのだから。
ただ耐えるしか出来ない。削られていく心を知っていても、回復方法なんてない。
いつか、ストレスが満ちた時か、正気を失った時、この意地も終わるのだろう。
ただ耐える事に一生懸命ではあったけれど、
片隅では心が潰えて思考が止まるのを待っていた。
諦めていた。変わる事も、終わる事も、救われる事も無いのだと。
──全部攫ってくれる人がいるなんて、想像もしなかった。』
--今度は絶対に邪魔しませんっ! 「56.太陽みたいと誰かが言った」